ブルーグラス界において、最もジャズフレイヴァーなプレイを聴かせる、大変スリリングなアーティストである。ブルーグラスというのは、フラメンコあたりにも似て一子相伝的な世界が生きており、いわゆる「早熟の天才」といった感じの才人がゴロゴロしている。彼も9才の時にラジオデビューを果たしている。故 Clarence White 等と親交を結んだ後、'67年に本格的にブルーグラスに取り組み始める。

Rice のアルバムを全部聴いた訳じゃないが、'83年のこの「Mar West」は飛び抜けてテンションが高い。フィドルやマンドリン等と順繰りにソロアドリブを繰り広げるのは、ブルーグラスの(大変気持ちイイ)基本フォーマットだが、Rice のギター以外も負けず劣らず素晴しいので、40分間興奮させられっぱなしである。ゲストミュージシャンも、Richard Greene (フィドル)、Todd Phillips (ベース)、Sam Bush, Mike Marshall (マンドリン)と一流ぞろい。